中国人は赤が大好きです。国旗は赤。国のイメージカラーは赤。縁起物は何でも赤です。私の住む都市部では、さほど多くの赤色を見かけませんし、町ゆく人の衣装もずい分とシックになっています。これが、地下鉄でほんの少し遠出をすると、町並みの「赤率」がグッと上がります。さらに、地方都市に行くと、赤色とそうでない色の比率がトンデモナイことになります。以前住んで居た田舎街でのこと。知り合いになった地元のおばちゃん(とは言え松田聖子より若い)が私の妻に真剣な顔で尋ねました。「あんたは何でいつも黒い服を着ているのか?服がないのか?私のを一枚あげようか、きっとあんたみたいな若い子にはすごく似合うよ。」妻は丁重にお断りしました。だっておばちゃんはいつも真っ赤な地に、金とか紫とか真緑の変な柄の入った、素材のよく分からない洋服を着ていたので。そもそも妻もそんなに若くもないですし。そういえば妻は、少なくない地元人に「何故黒い服を着るのか?」と聞かれます。何故でしょう。妻曰く、コーディネイトし易いし、何歳になっても着られるし、汚れが目立たないし、そんなつまらない理由とのこと。好きな色という訳ではないみたいです。試しに幾人もの中国人に、「何故赤い服を着るのか?」と聞いてみました。やっぱり理由が答えられませんでした。ところが、黒い服を好んで着ている数少ない中国人に、「何故黒い服を着るのか?」と聞いたところ、チャンと答えが返って来ました。「日本とか韓国のドラマが好きで、その影響だ。」そうです。ついでに試しに、好んで赤を着る二ホン人に質問したところ、「赤は元気が出るから。」だそうです。周りと違うということには、それなりの理由があるのです。逆に皆と同じということには、何の理由もないのです。さて、特に春節にかけての時期は、どんどん「赤率」が上がっていきます。 日本のお正月って何色でしょうか?おもちとか雪とか、何となく白いイメージがあるのですが。皆さんは何色をイメージされますか?今年も皆さんの生活が華やかな色で彩られることを願いつつ。